戦争と平和




ご隠居さん 戦争の話が始まるのですか。


そうです。戦争を抜きにしては,今の時代を考えられないからね。


ブログを書き始めて6年近くになりますが,ここでは,過去1年くらいにわたって掲載した記事を整理しておきたいと思います。


それで,今回は,何が話題になるのでしょうか。


終戦直前,ロシア(旧ソ連軍)が国境を超えて乱入した事件(第1部),それと中東で起きている戦争(第2部)の2つです。


追記(2016年10月8日)

朝日新聞夕刊の総合2面の左隅に興味のある連載記事が 月―金 の5回づつ,掲載されています。今週は,「未確認生物をたどって Ⅱ」でした。来週10日からは,「対戦末期に始まった日ソの戦争をたどります」と予告されています。どんな記事になるのか,待っています。





まず,第1部戦争と平和


昭和20年(1945年),ソ連は日ソ中立条約を無視して,日本に宣戦を布告,8月9日午前零時,満州に攻め込み,暴虐の限りを尽くしたんだ。まるで,やくざの殴り込みですよ。


奥底の悲しみ 戦後50年
引揚者の記憶
(NHK 山口放送)
2016年9月20日



この番組は,綿密な取材に基づいた力作です。テレビの画面からは,犠牲になった多数の日本人女性の慟哭と恨みが迫ってくるよ。

読者に是非とも観てほしいよ。再放送を待つか,NHKオンデマンド(のライセンスを登録している場合)で観ることができるよ。


私は,この事件以来,あの国を信用しないことにしているんだ。安倍総理大臣は,北方領土について,今後,粘り強く話し合いを続けていくなんて,呑気なことを言っているけど,あの国相手では駄目ですよ。日本も,外交力ゼロという感じだね。情けないね!


なお,事件の詳細な経緯については,続いて引用する角田房子さんの著作を精読して下さい。


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満州については,このブログに何度も書いたけど, 東条英機,岸信介 が共謀して,関東軍を牛耳り,結局,太平洋戦争の震源地となったんだ。



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満州建国 と 満蒙開拓団に悲劇



満州事変の翌年,昭和7年に建国された 満州国 は建国のスローガンとして現地の人たちと共に,五族協和 と 王道楽土 を目指すことが 謳はれたけれど,実際は日本人が優位に立つ,いわば日本の傀儡国家だったんだ。

最も多い時で,日本人は軍人・軍属を含めるとおよそ205万人。そのうち満州北部の広い地域に入植した 満蒙開拓団 の数はおよそ27万人に上ったといわれているよ。

1931年に日本は満洲事変を契機に満洲全域を占領して,翌1932年に満洲国を建国。満洲国は清朝最後の皇帝であった愛新覚羅溥儀を元首(執政,のち皇帝)と勝手に定めました。日本の傀儡政権だった満洲国は,この時期,事実上日本の支配下とあったんだ。


日本は南満洲鉄道や満洲重工業開発を通じて多額の産業投資を行い,農地や荒野に工場を建設した結果,この時期に満洲の近代化が急速に進んだよ。一方では満蒙開拓移民が入植する農地を確保するため,既存の農地から地元農民を移住させる等,元々住んでいた住民の反日感情を煽るような政策も実施したといわれているんだ。


以上の記述は,NHK解説委員室・解説アーカイブス 時論公論 「“満蒙開拓団”の史実に学ぶ」 (2013年8月17日)による。


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五族協和を理想として教えられ,国のためと信じて大陸に障害を捧げる決心で故郷の地を離れた満蒙開拓団 ― しかしその最期は余りにも悲惨であった。

満蒙開拓団の人々は ” 国策 ” と呼ばれた至上命令を信じて満州に渡った。・・・・・ ソ連参戦と同時に彼らは日本軍に放棄され,一切の保護を失って,血と泥と雨の中の逃避行を続け,虐殺,暴行の地獄を彷徨し,収容所では飢餓と寒気と悪疫にさいなまれた。  ・・・・・   こうして多くの開拓民―日本人の大集団が非業の死を遂げ,全員が財産を失った。

角田房子 『墓標なき八万の死者 満蒙開拓団の壊滅』 の「あとがき」 より。

角田さんのこの本は,最初から,じっくり読んでほしいね。悲しく,辛い話だけど。旧ソ連 (現ロシア) の過去,現在,未来を知るためにも。

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1991年 11版



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ソ連軍の満州侵攻を身をもって体験した T さん(戦争中は関東軍の一員,現在96歳)の話は生々しいよ。

日本の関東軍の運命は3つに分かれたんだ。理屈も何もない。ソ連が勝手に決めたんだ。ひとつは,「南方」に送られた組,多くの戦死者が出たと聞いています。第二は,「シベリア」に送られ最も悲惨な運命にさらされた組,第三は,朝鮮から日本に送り返された組。 T さん は,幸運にも,日本に送り返されたんだ。







つづく

by yojiarata | 2016-10-03 00:22 | Comments(0)
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