諏訪根自子 の 記憶  巻の2 



ご隠居さん 諏訪根自子さんのことは,以前にブログで読んだ記憶があるよ。タイトルが 「巻の2」 になっているんだけど,何か新しい発見でもあったのでしょうか。


君の言う通り,2013年6月20日のブログに, 諏訪根自子の記憶 を掲載しました。


それからどうなったの。


 そう急がないで,ゆっくり聞いてちょうだい。


諏訪根自子さんが,92歳で他界されことを新聞記事で知ったあと,すぐに,ブログに「諏訪根自子の記憶」 を書こうと決めたのです。

ふとしたことから,萩谷由喜子 『諏訪根自子 美貌のヴァイオリニスト その劇的生涯』 (アルファベータ,2013) が出版されていることを知った私は,いつものように,直ちにアマゾンに注文,2日後に入手しました。

この本を読んだお蔭で,私が大学の教養学部のドイツ語の授業で教わった大賀小四郎さんが,諏訪根自子さんの御亭主であることを知りました。


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今日 (5月24日) ,教養学部の同級生が1年に1回集まる同窓会があって,その時,私が諏訪根自子さんのことを話題にしたら,友達の一人が,ア そういえばと言って,昔,パリの街をふらふら歩いていたら,偶然に大賀小四郎さんと出会ったこと,その時,女性が一緒だったことを話してくれました。友達は,諏訪根自子さんのことは知らないから,この女性がどういう人かわからないと話していました。


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その後,私のブログを書き,それを御覧になった萩谷由喜子さんからコメントなどをいただいたのです。

それにしても,縁というのは,不思議なものだね。


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そんなわけで,諏訪根自子さんには,少なからず関心を持ち続けていました。最近,YouTube で 諏訪根自子を見ていた時,NHKのラジオ深夜便で 【クラシックへの誘い (2013年5月16日)】 放送されたこと,諏訪根自子さんが59歳の1979年,1年をかけて完成された



無伴奏バイオリンソナタとパルティ―タ



全曲の録音が現存することを知りました。実際に YouTube で聴くことのできるのは,単独で演奏されることの多い

Partita No.2, BWV 1004

のなかの第6曲

Chaconne (シャコンヌ)

です。残念ながら,30代,40代の全盛期の録音ではありません。


この YouTube の 28:40秒 から後に,シャコンヌ が入っていますから,聴いてください。


この番組の制作を担当されたのは,音楽プロデューサーの中野雄 たけし さんです。中野さんは,


指揮者の役割 ― ヨーロッパ三大オーケストラ物語 (新潮選書,2011)

モーツァルト 天才の秘密 (文春新書,2006)

ウィーン・フィル  音と響きの秘密 (文春新書,2002)


などの多くの著作を出版されています。音楽評論の分野の重鎮のようです。


中野氏によると,諏訪根自子さんは,かねがね,演奏家としての究極の目標は,バッハとベートーベンであると言っておられたようです。


ウェブによると,これまでに発売された作品は,

『バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲』
1981年 (LP,SEVEN SEASレーベル,キングレコード,KSAC-161/3)


『バッハ』
1994年 (キングレコード)


『ベートーヴェン』
994年 (キングレコード)


『エヴァンゲリオン・クラシック4 バッハ』
1997年 (キングレコード,KICC-236)


いずれも絶版のため,入手不可能です。


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これまで世に出た録音を,出来れば全部聴きたいものだとボンヤリ考えていた時,ふと,私がこれまでに何度も利用させていただいた 国立国会図書館 のことが頭に浮かびました。早速ウェブでチェックしてみたところ,大正解でした。当然と言えば当然かもしれないけれど。流石は国会図書館ですね。



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ウェブで国立国会図書館のページに入り,

検索機能のみを利用する。(ゲストログイン)

矢印を押して,簡易検索するに進むと,ドキドキするような結果 がずらりと並んでいたのです。


そこには,あっという間に到達できるから,ここまでにしておきます。興味のある方は是非ご覧ください。

私自身は,明日にでも,飛んで行きたいんだけど,残念ながら,足腰不如意の超後期高齢者ため,実現不可能なのです。残念なことだけど。

ちなみに,NDL-OPACは,国立国会図書館の所蔵資料の検索・申込みができるシステムです。


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ところで,諏訪根自子さんについては,色々資料などを読んでいて,分らないことが多いのです。

日本人として,初めてヨーロッパに雄飛した諏訪根自子さん,日本の西洋音楽史上の快挙をなしとげたとされている彼女には,大きな謎の部分があるのです。例えば,” 最も充実していたと言われる時代 ” の録音が一枚も残っていないのは何故なんでしょうか。13歳から15歳の頃に録音された演奏 (SP盤 13枚) が丁寧に復元されているのにです。この録音は,NHKのラジオ深夜便で実際に聴きました。なかでも,サラサーテの「ロマンサ・アンダルーサ」は,大変良かったですよ。



a0181566_21112068.jpg

1943年2月22日,ストラディバリウスと伝えられるバイオリンをゲッベルスから贈られる諏訪根自子さん。
2人の間に立っておられるのは 駐独大使 (当時) の大島浩 氏




これは,ゲッペルスが諏訪根自子にストラディバリウスを贈る場面を撮影した写真だとされているものですけど,一体全体,このストラディバリウスは本物なのか,偽物ではないのか,現存するとしたらどこにあるかなど,全く分からないのです。諏訪根自子さんは,終生,本物だと信じていたようですけど。



今や,諏訪根自子さんを知る人も減る一方ですし,謎は謎として,消えていくんでしょうか。


*



このブログを終わる前に,付け加えなければならないことがあります。

私は大学に入りたての頃,学生のための特別価格の入場券を購入して,海外から来日された演奏家のリサイタルに行きました。その中で,とくに印象深く記憶に残った曲のひとつが,ハイフェッツが弾いたシャコンヌ だったのです。


私のCDコレクションの中には,ハイフェッツ(Jascha Heifetz,1900年 ロシア生まれ,1987年 アメリカの ロサンゼルス で死去)が遺した 「無伴奏バイオリンソナタ,パルティ―タ」 の全曲録音 (1952年) があります。



HEIFETZ
BACH
Sonatas &
Partita

BMG
CLASSICS



パルティータ No 2,13 シャコンヌ (12分53秒)は,2枚目のCDに入っています。


ハイフェッツは52歳,YouTube の諏訪根自子さんは59歳の時の録音です。録音技術のこともあるかもしれないけれど,諏訪根自子さんの録音は,間延びしていて弱々しく,自信なさそうに聴こえるのは私だけでしょうか。それとも,表舞台から,長い間離れておられたせいでしょうか。それとも,???

とにもかくにも,ハイフェッツは まるで格が違いますよ。との印象を,私はもちました。


音楽の専門家でもなんでもない私のような完全な素人が,こんな生意気なことを書くこと自体,変だと思われるかもしれないけれど,私には,私なりに言い分があるのです。確かに素人には違いないけど,この曲を50年以上に亘り,思い出しては聴いてきた音楽愛好家としての感受性が自分にはあると思っています。


学生の頃には,『レコード芸術』 などを読んで,知ったかぶりをしていました。だけど,音楽は,自分の心で聴くものですからね。現在,新聞などに,職業としての音楽評論家のもっともらしい記事が載るけど,そうゆうものは信用しないことにしています。自分がよいと思えば良いし,良いか悪いかは,人に決めてもらうものではないのです。


これまでに書いてきた様々なブログの記事を読まれれば,私は,どうしようもない”臍曲り” の人間であるとの印象をもたれたかもしれません。そんなことは,いわれなくても,自分でよくわかっています。

本当は,諏訪根自子さんは世界的な大バイオリニストかもしれません。

変なことを言うようですけど 「モナリザ」 だってそうなんです。私には,単なる女性の肖像画にしかみえないのですよ。そうかといって,絵画が嫌いなわけじゃないのです。ルーブルや,近くのオルセーには,素晴らしい作品が目白押しですから。たとえば,ヒエロニムス・ボス(Hieronymus Bosch, オランダ,15世紀から16世紀初頭に活躍)の物凄さには,度胆を抜かれました。ボスをみたのは,スペインのプラド美術館だったかもしれません。


くどいようですけど,諏訪根自子さんには,影の部分が多すぎますよ。

と,中学生の頃から,”一種の諏訪根自子・ファン” である私は思っております。




未完

by yojiarata | 2015-05-27 23:15 | Comments(0)
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