戦争 と 平和 と 死の商人



ご隠居さん しばらくお休みでしたね。


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熊楠のオッチャンの著作を読むのに夢中になっていたからね。


だけど,それどころじゃなくなってきたよ。アメリカによる軍事介入によってイラク情勢が緊迫し,加えて,ウクライナとロシアの国境で睨み合いが続き,集団的自衛権の問題がにわかに現実味を帯びつつあるよ。


ここで,戦争と平和について,あらためて,考えをまとめておきたいんだ。


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まず,なかにし礼さん (作詞家・小説家) の発言から


国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道~原点を見つめ,『核の傘』を越える」が2日,長崎市の長崎ブリックホール国際会議場であった。米国の「核の傘」に頼る被爆国,日本。専門家らが現状を見つめ,展望を議論した。
主催は長崎市、長崎平和推進協会、朝日新聞社。
(討論のコーディネーターは吉田文彦・朝日新聞論説委員)
8月9日朝刊


なかにし礼さんは,この会で 「前進,ゆるぎない気持ちで」 と題する特別講演をしたんだ。以下は,その要旨です。


「リメンバー ヒロシマ・ナガサキ」――。核廃絶を願い,広島と長崎を忘れないと誓う歌「リメンバー」の詞を書きながら自らに問いかけ続けた。「本当に核廃絶を願っているのか」と。この詞を書くことによって私自身が成長し,覚悟を定める。そういうことを重ね,自分を追い込むことで,核廃絶に向けての一編の詞が生まれた。

戦争は反対というよりも,上品な「平和を祈る」「平和を願う」という言葉が使われる。しかし平和を願うという言葉は「積極的平和主義」という言葉に置き換えられるほどあいまいなもの。安倍晋三首相は積極的平和主義と言うが,武器を持って平和を求める,こんな矛盾はない。平和を願うということは戦争をしないということだ。あちこちで起きている戦争の悲惨さをしっかりと見て,少しでも何かをなそうと思い続けることが,平和を願い,戦争を嫌うことだと思う。


以前から尊敬している作曲家がいる。ミュージカル「ウエストサイド物語」を作曲した米国のレナード・バーンスタイン。ケネディ大統領と仲が良く,ホワイトハウスの晩餐(ばんさん)会でも人気者だった。ところが、米国とソ連の冷戦が高まり,ケネディが核実験再開を宣言すると,反対のデモの先頭に立って歩いた。ケネディと絶縁してまでデモに加わった勇気に打たれる。

バーンスタインにとって音楽は愛の表現であり,平和を願う心。晩年,大学の講演のたびに語っていた。私たちにできるのは平和主義者になって戦争に反対し,核廃絶に賛成すること。でも,私たちはあくまでも応援で,本当の運動をするのは将来や未来がかかっている若者たちだ、と学生に言い続けて亡くなった。

原爆を日本に落とした米国でも,原爆は反人道的だという声が高まっている。だからたまには悔しい思いをするかもしれないけれど,私たちの平和運動は前進しているという確信を持ち,ゆるぎない気持ちで前に進みたい。


わたしは,なかにしさんの仰ることに,100%賛成です。



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ここで,これまで,現政権が着々と打ってきた布石(まとめ)



武器輸出「新三原則」を閣議決定 原則禁止を改める



2014年4月1日11時41分


安倍内閣は1日,武器輸出三原則に代わる「防衛装備移転三原則」を閣議決定した。旧三原則での原則輸出禁止を撤廃し,一定条件に沿う輸出を認める。

旧三原則は1967年に策定され,三木内閣が76年,武器輸出を原則禁止とした。その後,輸出する場合は個別に官房長官談話を出して例外を認めて公表した。一方,今回の新原則では新たに三つの条件を定め,それに沿えば,武器の輸出を認める。公表も重要な案件に限られる。

新原則は輸出の条件として,① 国際条約の違反国などには輸出を禁止する ② 輸出を認める場合を限定し,厳格に審査し情報公開する③目的外使用や第三国への移転が行われないよう適正管理する――と定めた。

輸出禁止の具体例には,対人地雷禁止条約やクラスター爆弾禁止条約などの違反国,北朝鮮やイランなど国連決議で輸出が禁止された国と紛争当事国がある。

輸出先として想定するのは,同盟国の米国や北大西洋条約機構(NATO)の加盟国など友好国で,こうした国々との武器の共同開発や生産に参加しやすくするのが主な狙いだ。自衛隊が国連平和維持活動(PKO)で使用した重機の提供なども可能になる。

輸出を審査する仕組みとして,国家安全保障会議(NSC)が審査に加わり,重要な案件ではNSCの首相,官房長官,外務,防衛の4大臣と経産相らの閣僚会議で最終判断する。閣僚会議で認められた案件は官房長官会見などで個別に公表される。



着々と環境整備を進める現政権



小野寺防衛相は4月18日の記者会見で,米企業から三菱重工に地対空ミサイル「PAC2」=[写真1]=の部品を輸出して欲しいと打診が寄せられていることを明らかにした。輸出規制が緩んだことで日本からの輸出が検討されている防衛装備の一つだが,政府内には輸出に慎重な声も根強い。完成したミサイルがどこに輸出されるか管理が難しいためだ。


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写真1




武器の輸出が今後,一気に増えるとは限らない。コストや技術力で海外勢に比べ劣る点も多いからだ。

政府は,新明和工業の救難飛行艇US―2=[写真2]=の装備の一部を外した輸出について,インド政府と協議を続けている。外洋でも離着水できる世界で唯一の技術が評価されたためだ。だが,1機が100億円程度とされる価格が障害となり,契約交渉は難航している。

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写真2




オーストラリアは,三菱重工や川崎重工がつくる最新鋭の潜水艦=[写真3]=に強い関心を示している。ただ「潜水艦技術は最高機密」(海自幹部)のため,今のところ,2国間で基礎的な共同研究を始めるのにとどまっている。

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写真3



日本企業の防衛事業は,最大手の三菱重工でも,世界首位の米ロッキード・マーティンに比べればわずか10分の1に過ぎない。企業側には,「日本が海外で競争を仕掛ければ,逆に国内も海外勢との競争になる」(三菱重工の水谷久和常務)との心配もある。

とはいえ,環境整備は着々と進んでいる。

経団連は5月,会員企業向けに防衛省や経産省の幹部らを招いたセミナーを開催した。今月12日には,経団連や防衛産業の代表者らが小野寺防衛相を訪問。防衛省と,輸出を認めるかどうかを決める経産省に分かれている窓口の一元化を求めた。あわせて,長期的な設備投資が可能になるよう,防衛省との契約制度の見直しも求めた。

条件が整い,高性能な電子部品など得意分野で輸出の実績を重ねていけば,「いずれはコスト競争力が十分に備わってくる」(川崎重工の村山滋社長)。もうけが出るようになれば,企業が兵器の開発に積極的になる可能性もある。




三菱重など日本の防衛大手が初参加,パリの展示会


2014年5月23日19時21分

[東京 23日 ロイター] - フランスで6月に開かれる防衛・防犯装備品の国際展示会に,日本の大手メーカーが初めて参加する。11社が合同で日本コーナーを設け,主に災害救助や防犯に関わる民生品を披露する。武器輸出三原則の見直しで輸出の審査ルールが明確になったことを受け,海外市場を開拓する。

2年に1度パリで開催されるこの国際展示会は「ユーロサトリ」と呼ばれ,前回の2012年は世界52カ国から1432の企業や団体が参加した。

6月16─20日に行われる今回は,日本からも14社が参加する。このうち三菱重工業<7011.T>や川崎重工業<7012.T>,NEC <6701.T>,東芝<6502.T>など11社が合同でブースを設置する。いずれも防衛省の納入業者に名を連ねる大手メーカーだが,各社とも防衛装備品ではなく,監視カメラや携帯型サーチライトといった防犯や災害救助に使う民生品を主に展示する。

これまで日本メーカーは,こうした民生品も武器輸出三原則に抵触する恐れがあるとして輸出に二の足を踏んでいた。しかし4月に原則が見直され,審査基準や手続きが明確になったことで,海外に目を向けやすくなった。



国内13社,武器見本市に

輸出三原則緩和 慎重に商機狙う



パリで16日に始まった陸上兵器の国際展示会「ユーロサトリ」に,日本が初めてブースを設け,防衛産業を担う13社が参加している。安倍政権が武器輸出三原則を緩めたことで,海外でのビジネスチャンスが生まれているからだ。日本製の武器が世界にあふれる時代がくるのだろうか。
 
今年の「ユーロサトリ」には58カ国の約1500社が参加。90カ国から,約5万8千人の軍や業界関係者が来場する見通しだ。約18ヘクタールの展示場には,戦車や装甲車からガスマスク,銃弾まで,陸上装備を中心に様々な軍用品が並ぶ。

日本ブースには三菱重工業や川崎重工業など大手から中小まで13社が出展した。装甲車の模型や地雷探知機のほか,顔面認証システムやサーチライトのような民間向け製品もある。

安倍政権は4月,戦後の安全保障政策の柱だった武器輸出三原則を緩和し,条件を満たせば武器の輸出を認めた。

目的については「防衛装備品の国際共同開発に一切参加出来ないのは問題だ」などと説明している。これまで自衛隊しか売り先が無かった武器や関連の装備品が海外にも売れるようになれば,防衛産業の育成にもつながるという主張だ。

「今までは(原則に触れないよう)抑制的にやっていたが,今後は強みのある技術をもっと積極的に売り込める」。英国などの防衛当局に情報システムを納めている富士通の山本正已社長はこう歓迎する。事業を広げようと,武器の部品管理に実績がある米国のIT企業を5月に買収した。

ただ,積極的な姿勢を打ち出す企業はまだ少数。多くの企業は表向きは慎重姿勢を貫く。ミサイルやレーダーを手がける三菱電機の松山彰宏常務は,「独自に営業活動をすることはない。今後も政府方針に沿い,その範囲でやっていく」と言い切る。武器の輸出は,外交や国防に直結するだけに,企業だけでは判断できないとの理由だ。

今回のユーロサトリで,日本企業の参加を取りまとめたコンサルタント会社「クライシスインテリジェンス」の浅利真代表も「出展者も,日本のブースを訪れる人も,基本は様子見といった感じだ」と語る。


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集団的自衛権を軸とする現在の状況については,このブログですでに何回も取り上げたよ。次の記事と,リンクが張ってある多数の記事をもう一度読んでほしいよ。



原発の早期再稼働を訴える経団連


オスプレイを17機も買い込んで,どうするつもりですか



アメリカによるイラクの空爆がはじまったよ。サダム・フセイン支配下のイラクの攻撃は,大失敗だったよね。大量の危険な兵器など見つからなかったでしょう。

イスラム過激派「ISIS]に対する500ポンド爆弾の攻撃をテレビで見たけど,恐ろしいほど正確に的に当たるんだ。現政権のボスたちは,アメリカの実力に昔日の面影はない,ピンチになったら,日本もひと肌脱ぐ必要があるなんてねぼけたことを言ってるよ。

そのうち,戦争が進むと,アメリカを助けるために,自衛隊を派遣するなんてことになるんじゃないの。そうなると,戦死者が出ることは必定だよ。

ウクライナの内戦にしても,日本政府の態度は,メチャメチャだよね。官房長官が,ロシアに制裁を加えるアメリカに同調するなんて言うんだけど,そんなことをしたら,日本はどうなるか分らないよね。ロシアとの交易によって,日本はどれだけ助かっていることか。それを,今,ロシアを怒らせたらどうなるかわかっているはずだけどね。アメリカによるロシアの経済制裁に同調するというんだけどね。実際,ロシアはいち早く反応して,予定していた日ロ会談を取りやめると言っているよ。安倍氏は,北方領土問題でも,”ウラディミール”(友達にでもなったつもりらしいよ)と交渉を続けたいなって言っているけど,世間知らずも甚だしいと思うよ。虫がよすぎるんじゃないの。



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話しが急に変わるようだけど,しばらく前に,環境大臣が福島に激励に行った折,あろうことか,あるまいことか,” 要するに,お金の問題でしょ ” を言って物議をかもしたよね。しかし,これは,現在の与党の先生方に共通の精神構造じゃ,ないだろうか。

ここまで書いてきたように,現政権を動かしている連中は,要するに,昔の旧財閥ですよ。

今年の「ユーロサトリ」の日本ブースには三菱重工業や川崎重工業など大手から中小まで13社が出展しているよ。装甲車の模型や地雷探知機などがならんでいたようだよ。

要するに,世の中,戦争でも,平和でもなく,環境大臣がいみじくも口にされたように,金なんですよ。


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君は,ゼロせん【零戦】を知っているかい。

1940年から,終戦の1945年まで,日本海軍の主力戦闘機だったんだ。戦闘機としては,極めて優れた性能だったんだ。

海軍より,受注,製造した三菱重工業は,10,430機を生産して,巨万の富を得たんだ。

要するに,連中は,「死の商人」ですよ。

戦後,アメリカが乗り込んできて最初にやったことの一つが,財閥解体です。だけど,死の商人にとっては,痛くもかゆくもないらしく,またまた,金を求めて猪突猛進しているよ。

三菱重工業に加えて,東芝,日立など,戦争も平和もない,いくら儲かるかにしか興味のない大企業が,人の命を犠牲にして,正義の名のもとに,走り回っているんだよ。辛くも悲しいことだと思わないかい。


アメリカだって同じだよ。人殺しに使われるとわかっていながら,イスラエルに巨額の武器援助しているんだからね。フランスだって負けていませんよ。原子力潜水艦2隻をロシアに提供するそうだよ。


繰り返すけど,戦争も平和もないんだよ。あるのは,如何に金儲けをするかだけ。



未完

by yojiarata | 2014-08-11 20:58
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