人気ブログランキング | 話題のタグを見る

第十三話  ストライキの歴史





***




「全集 5」
小編(565-570ページ)

本邦同盟罷業の始め
565-566ページ

九月十五年号(『大日』八七号)二三頁に(「撃鼓吹貝」欄),「本邦の同盟罷業は藤原氏に始まるか」とて,『続古事談』に出た,後三条天皇が大和国司の重任を許し給わなんだ時,関白教通が藤原一門を率いて退廷したことを挙げて,その初例とされた。拙見の及ぶところ,同盟罷業の例はこれより先にもあり。『群書類従』二七七所収,『赤染衛門集』に,「そのころ国人腹たつことありて,田も作らず種取り上げほしてんというと聞きて,また,ますたのみ社(やしろ)という所に詣でたりしに,神に申させし,『賤の男の種ほすといふ春の田を,作りますたの神に任せん』。かくて後,田みな作りてきとぞ」と見ゆ。赤染衛門は後三条天皇竜潜の日,侍読たりし大江挙周の母で,一条天皇の后,上東門院に事(つか)えた和泉式部と名を斉しくした(『大日本史』二二四)とあるから,件の同盟罷業は,後三条天皇の御世より前のことと惟わる。(十月十三日早朝)

(昭和九年十一月一日『大日』九〇号)


「ストライキ」については,この巻の545ページにも,短い記述がある。



第Ⅱ部 南方熊楠著作・抜読み に戻る

by yojiarata | 2014-07-20 08:47
<< 第十四話  ペリー と ハリス 第十二話  石油 と ヘリウム >>