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語るに落ちる  国民栄誉賞




栄誉賞,先に松井さんへの授与浮上
首相が昨年末に指示  後から師弟コンビ案

異例のダブル受賞となった国民栄誉賞。じつは,安倍晋三首相は先に元大リーグ選手の松井秀喜さん(38)への授与を決めていた。長嶋茂雄・元巨人監督(77)と師弟コンビで授与する案は後から浮上したという。

(朝日新聞朝刊38面,平成25年4月3日)

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授与を決めるのは,時の内閣総理大臣である。

どうしても腑に落ちない。王貞治,大鵬,・・・ 誰が考えても,長嶋は100%その資格がある。その長嶋が,松井が受賞するというので,一緒に受賞するというのは失礼ではないか。

筆者は,何も,松井が不適格などと言っているのではない。しかし,単身アメリカに乗り込み,両リーグでノーヒット・ノーランを達成した野茂秀雄がいるではないか。大リーグでは4人目の大記録である。10年連続200本安打のイチロ-もいる。なお,2001年と2004年,2度にわたって栄誉賞授与を打診されたイチロ-は,モーチベーションが下がるとして辞退している。1998年の黒澤明,2000年の高橋尚子,余りの不釣り合いは噴飯ものである。要するに,国民栄誉賞というのが,何だかわけのわからない総理大臣のお遊びである。もっと真面目にやってほしい。

それに,なぜ今この時点で,という疑問が湧く。

同じ巨人から二人と言うのも,何だか変である。巨人内部事情,政財界との関わり,・・・ と妄想が続く。 

国民栄誉賞を真剣に考えたとすれば,安倍首相に長嶋の名前がこれまで浮かばなかったこと自体おかしい。このお方はよほどの野球音痴(世間音痴)なのだろうか。

新聞記事を読みながら,日本語には”語るに落ちる”という表現があることをふと思い出した。


蛇足:

「語るに落ちる」 話しているうちに,うっかり本当のことを言ってしまう。[岩波広辞苑第六版]
by yojiarata | 2013-04-03 23:05
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