大鵬の特集番組をNHKテレビで見ながら,妙なことに気が付いた。
少なくとも,映像に登場する力士(大鵬,柏戸を含めて)には,”立ち合い” に手を土俵につくなどという動作はまったくみられない。両手を腰のまわりにブランと下げ,カンガルーが喧嘩の前に向き合うがごとく,そのまま立ち上がる。
大鵬-柏戸戦然り,当時大関だった北の富士,”憎らしいくらい強い”北の湖,・・・・・ 誰一人として土俵に手をついている力士はいない。今から見ると,いささか異様な風景である。
多くの力士が腰を割らず,仕切り線に両手を着かないで立合う有様でしばしば問題視されたため,30年近く前に協会主導のもと立合いの正常化が徹底され,両手を着いての立合いが義務化された。北の湖理事長も何度もこの件に言及,力士全員にしばしば注意の通達を出しておられる。
土俵にしっかりと手をつく正しい立ち合いで,大鵬-柏戸の決戦をもう一度見たいものだ。