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赤ちゃんのパワハラ



その方は,”赤ちゃん” とよばれていた。巨大な体型が醸しだす圧倒的な迫力,渾名からは想像できないボスだった。

すでに何度か書いたが,筆者は20年にわたって万年助教授を続けた。なかでも,理学部(化学教室)は最も長期間所属した。毎週水曜日の12時から1時まで,「昼食会」なるものが開かれていた。大事なことは,教授だけので決めるのだが,そこで決まったことを,助教授にも伝える,いわば,”上意下達” のセレモニーだった。これによって,助教授にさまざまな雑事を行わしめるためである。

ある昼食会の折,赤ちゃんが威厳とともにこんなことをおっしゃった。

”この場には,我が化学教室以外の出身者が一名おられる。”

どのような状況でそのようにおっしゃったかは全く記憶にない。

一名といえば,薬学出身の筆者以外にはいない。その場が妙な雰囲気になったことを,60年近く経った今もはっきり記憶している。そんなことをわざわざ言わなくでも,その一名を選んだのは,教授連中の集まりではないか。筆者は,あの時ほど,気を悪くしたことは滅多にない。第一,こちらが何も言い返せないことを知った上での発言だから卑怯千万である。

当世風に言えば,赤ちゃんの行為は「パワハラ」ではなかろうか。
by yojiarata | 2012-03-19 19:55
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