クマムシ (tardigrades)とよばれる容貌怪奇な動物が知られている。体長10-50ミクロン前後のこの動物は,18世紀に文献に初めて登場する。図を見ていただければ,
![]() 実際に筆者がクマムシに関心をもったのはこの本に出会ったからである。 ![]() ![]() ![]() クマムシが示す顕著な性質のひとつにアンハイドロバイオーシス(anhydrobiosis)とよばれている現象がある。水が抜けて長期間カラカラに干からびた状態に長時間(一ヶ月,半年,一年,・・・)おかれても,クマムシは水によって息を吹き返し,活動を再開する。ある博物館にこんな記録が残されているという。(未確認です) ![]() ![]() ・古いコケが見付かった。 ・そのコケを含んだ土は130年前のものであり,そこに干からびたクマムシが転がっていた。 ・パラパラと水を振り掛けると,しばらくしてから,ゴソゴソと動き出した。 ・しかし,6時間後に絶命した。 干からびたクマムシの体内には,大量の糖類(トレハロース)が蓄積されていることが知られている。トレハロースが,クマムシの生命活動を支えるタンパク質などの立体構造が脱水によって破壊されるのを防いでいるのである。 アンハイドロバイオーシスの現象は,クマムシのほかにも,線虫類や輪虫類でも知られている。「クマムシを讃える会」など,世界中に熱烈なファンをもつクマムシについては クマムシ1 ,クマムシ2 などもご覧ください。
by yojiarata
| 2011-05-18 01:00
|
外部リンク
最新の記事
メモ帳
荒田洋治 昭和一桁最終便 覚え書 (アドア出版, 1995,絶版) 荒田洋治 昭和平成春夏秋冬 改訂・Web 版 (2016) 左クリックして ください。 これまでにこのブログに掲載した記事は,以下の通り,年度,月別に掲載されています。 以前の記事
2018年 09月 2018年 07月 2018年 05月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 02月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||