昭和20年6月28日の空襲で焼け出され,一家で母の実家に居候することになった。 母の実家は,黒住教の総本山のすぐ前で,全国から集まってくる信者のための旅館を経営していた。 家の前には,小川が流れ,朝早く起きてそっとのぞくと,ザリガニが水面近くに一列に整列していた。 動きが敏捷なザリガニを捕獲するには,蛙の足が最適だった。釣竿の先に蛙の足をぶら下げてそっと水面に下すと,ザリガニは蛙の足をめがけてワッとばかりに飛びついてくる。バケツ一杯のザリガニを簡単に集められると喜んでいた。 年を重ねるにしたがって,中学生とはいえ,蛙には可哀そうなことをした,供養したいとの思いが募る。 ”贖罪” のため,蛙の本,大小さまざまな置物を見つけるたびに入手することにしている。 大きさからいえば,筑波山の神社で購入した巨大な蛙 (右端)。重さ 600グラム,全長 20センチ,一枚の素材を切り出して彫り上げた木目が美しく,見事である。5000円を投じて購入してから10年が経つ。 学会のため,何度かインドを訪れた。40年近く前にインドのボンベイ(現在のムンバイ)で購入した。最後列,筑波神社の蛙の左に並ぶ一対の蛙はユニークである。当時のインドは,観光のためのお土産店などほとんどなく,固有の品々を入手することができた。その後もインドを訪ねたが,そのたびに観光産業によって姿をかえた同国の姿に接し,残念に思った。 アメリカのコロラドで購入した蛙もいる。 蛙の置物で思い出すことがある。岡田 克也さん (前副総理,現在民主党最高顧問) が,蛙の置物を集めておられることをどこかで読んだことがある。筆者のような切っ掛けがおありなのだろうか?
by yojiarata
| 2013-01-27 00:20
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